面会交流の現状と共同親権導入による変化の可能性、そして裁判所の理不尽な運用に立ち向かうための考え方について、以下に説明する。
日本の裁判所は、父親や母親が子どもに会う権利を正面から認めていない。その結果、同居親が「過去に葛藤があった」「会わせたくない」と主張したり、虚偽のDVをでっち上げたりするだけで、「同居親の協力が得られない」として面会が不実施となる事態がまかり通っている。子どもが大きくなれば、今度は「子どもが会いたがらない」という理由で面会が拒否されるなど、不条理な状態が続いている。
過去には面会交流を憲法上の権利として認めるよう求める訴訟も行われたが、令和2年の東京高裁判決などで「憲法上の権利ではない」と明確に否定されている。親が子どもに会いたいと願うのは人間の根源的で本質的な希望であるにもかかわらず、現在の日本の法制度や裁判所はこれを明確な「権利」として扱っていない。
改正民法(共同親権)においても、実は明文として「親が子に会う権利」が新設されたわけではなく、「子の利益を考慮して決める」という従来の文言にとどまっている。しかし、双方が親権者であるにもかかわらず子どもに会う権利がないというのは明らかに異常な状況である。この矛盾から概念の転換が図られ、共同親権の導入を機に、面会交流が正面から権利として認められる方向へ変化する可能性は高い。
プライバシー権や肖像権が過去の裁判の歴史の中で獲得されてきたように、権利は最初から法律に明記されているものではなく、闘争によって勝ち取るものである。一般の日本人が当たり前だと思っている「親が子どもに会う権利」を裁判所が認めていないという事実を広く世間に知らしめ、社会の認識を変えていく必要がある。子どもに会うという根源的な希望を権利として認めない現状はおかしいと強く認識し、決して諦めずに声を上げ、闘い続けることが極めて重要である。
片山ひでのり法律事務所
弁護士 片山栄範
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