日本の裁判所が面会交流において「間接交流」を安易に認めている問題点と、親子断絶を防ぐために必要な対策について、以下に説明する。
夫婦間でお互いを激しく非難し合う「高葛藤」状態(例えば、片方の浮気ともう一方による子供の連れ去りなど)にある場合、現在の日本の裁判所は直接の面会が困難だと判断し、手紙や動画のやり取りといった「間接交流」を安易に決定する傾向がある。
本来、間接交流は将来の直接面会に繋げるためのステップであるべきだが、実際には「月に1回手紙を送る」という程度の表面的な取り決めで終わってしまう。数年後に再び調停を行っても、裁判所は「その時の状況で判断する」として先送りし、将来的に直接会えるようになるための具体的なケアや保証は全くない。調停委員にとって間接交流は事件を早く終わらせるための逃げ道になっており、事実上、面会拒否を正当化する手段に成り下がっている。
間接交流が機能しない最大の理由は、子供を育てている同居親に対して、手紙を見せて別居親に対する好意的な感情を抱かせるような「努力義務」が全く課されていないことにある。同居親が手紙を見せずに捨てていれば、数年経っても子供が別居親に会いたいと思うはずがない。しかし裁判所は、同居親の「子供が会いたがっていない」という主張をそのまま受け入れ、「仕方ない」と面会不実施を認めてしまう。
このような親子断絶が続く現状を打破するためには、裁判所は間接交流を命じる際、それが直接交流に繋がるためのものであると同居親に明確に伝え、面会実現に向けた働きかけを強く促す必要がある。そして、間接交流を実施したにもかかわらず直接面会に繋がらない場合には、「それは同居親の側の問題ではないか」と厳しく問いただす姿勢を持って運用しなければならない。
片山ひでのり法律事務所
弁護士 片山栄範
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