日本の裁判所における「連れ去り別居」と「面会交流」に関する現状の理不尽さと、子どもと会うための現実的な対策について、以下に説明する。
日本の裁判所は、突然子どもを連れ去って別居を始める行為を違法とみなさない。それどころか、連れ去った親がそのまま監護権を得て、子どもがいることを理由に婚姻費用を多くもらえるという、連れ去り側に有利な運用が行われている。
連れ去られた側がその不当性を訴え、子の引き渡し審判や刑事告訴などの法的措置をとって激しく争うと、裁判所は当事者間が「高葛藤(激しく揉めている状態)」であると認定する。裁判所は、「揉めている状態では連れ去った親の協力が得られず、面会が実施できない」と判断し、連れ去りを行った事実を非難するどころか、平気で面会をさせない決定を下してしまう。
「違法な連れ去りをしたのだから面会させるべきだ」という正論は、現在の日本の裁判所では通用しない。連れ去りを非難し相手を激しく攻撃しても、裁判所はそれを「面会をさせない理由」として扱うため、こちらが得られるリターンは何もなく、結果的に子どもに会えなくなるという矛盾した状況が存在する。
ありもしないDVを主張されるなど、理不尽で納得のいかない状況であっても、子どもとの面会を最優先にするのであれば、相手への攻撃や非難はしてはならない。連れ去り自体を責めるのではなく、「子どものために面会が必要である」「環境が変わって子どもがかわいそうである」と、あくまで冷静に子どもの利益を軸にしたスタンスで面会を求めていくのが、実務上不可欠な作戦となる。
片山ひでのり法律事務所
弁護士 片山栄範
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