離婚調停において、調停委員が男性に対して厳しく、女性側の意見ばかりを優先しているように感じられるのには明確な理由とその対策がある。
調停委員は裁判官などの法律の専門家ではなく、定年退職後などにボランティア感覚で参加している一般市民である。彼らは「公平に話を聞く」という建前を掲げているが、真の目的は「調停を成立させること」である。
調停を早く成立させるためには、離婚や婚姻費用を請求する側(多くは女性)の要求を、支払い能力のある男性側に飲ませるのが最も効率的な常套手段となる。婚姻費用は審判になれば算定表通りになり、離婚も別居が3年続けば認められるため、調停委員からすれば「男性側が折れれば早く片付く」という構図になっている。そのため、男性は非常にアウェイな環境で、要求を飲むよう説得され続けることになる。
調停の場で一度でも要求を了承してしまうと、その内容は裁判の判決と同じ効力を持つ「債務名義(調停調書)」となる。書類へのサインやハンコがなくても給料の差し押さえ(強制執行)が可能になるなど、通常の契約よりもはるかに重い効力を持つため、後からやり直すことは一切できない。
調停委員は早く合意させるために「このままでは審判や裁判になるぞ」と脅してくることがあるが、審判や裁判は単なる手続きの移行であり、その場で不利な条件のまま決定してしまうよりはずっとマシである。
調停という不利な場で身を守るためには、以下の対策が必須である。
片山ひでのり法律事務所
弁護士 片山栄範
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